医療機器の製品開発をしようとする場合、まず法律を確認してから、法律に関連する規格を探すことになります。
法律や規格は、基本的に図書館やホームページで無料で閲覧できます。国会図書館には、すべてがあるはずです。海外の規格などは、購入するしかない場合も多くなります。
そして規格を見ていると、詳細は他の規格を見てください、という項目があり、他の規格を見なければならないことも多いです。
関連規格の本を購入するだけで、結構な金額となるはずです。
しかも、その内容も理解するのは難しいのです。
法律や規格を調べるのが、難しいので、コンサルタントへの依頼などが必要となるのが通例です。
これでコンサルタント費用がかかります。
コンサルタントに依頼してもすべてやってくれるものでもなくアドバイザーですから、規格などは自分たちで保持していないといけません。
他の規格を見ることも多いので、規格リストではなく、マップ化(関連図のような形)しておくと目的の規格を直接さがすことができるようになるので便利です。
一度にすべてに目を通すのは難しいので、その都度、追加して作っていく形になるかと思います。
まさに地図がないので、地図を作ろう、という作業に似ています。
地図をつくるときは、その場所にいってここの家はだれだれ、この店は何屋さん、など調べて記載していますね。
それと似ていますね。
しかし、この作業は、販売前には完了して、すべて確認まで完了し文書にまとめ、国の確認をえないと、販売はできません。
それをしないで販売をしてしまうと、犯罪となってしまいます。
犯罪となれば、販売はもちろんできませんし、裁判となり経営は不可能となりますので、規格適合は避けては通れません。
法律では、規格の適用は「強制」ではなく「任意」となっていますが、事実上、強制と言えます。
なので、規格が、法律なのです。
逆に言えば、規格がなければ、その検証作業は、膨大なものとなり、保証することが不可能といってもいいのです。
規格により、検証作業の負担が軽減されているとも見れるのですが、実際には、あまり意味のない規格まで適合しないとならないことにもなります。
まず、大事なのが、必須事項はなにか、です。
これを抑えておけばいいので、必須事項以外をどこまで考慮するか、そういった作業は非常に煩雑になります。
必須事項をどう適用するか、これも難しいわけですが、必須事項を適用していなければ、違反となります。
なにはどうあれ、必須事項をすべて適用しなければならない、ということは知っておかないとなりません。
法律は、日本国内で販売するには、薬機法(旧薬事法)、があります。
日本国憲法を頂点とする法律の中にある法律ですね。
これに適合しなければなりません。
海外は、それぞれの国の法律を知らなければなりません。
しかし、ほとんどは、日本の法律が守れていれば、海外の法律もクリアできることになります。まずは、日本の法律がどうなっているのか、これをよく理解する必要があります。
そして、海外の場合は、まず、欧州の法律をクリアすることが必要になるでしょう。
欧州は、EUという地域で適用される法律になるので、効率がいいのです。もちろん、地域なので、市場も大きくなります。
EUの地域の法律があるので、これをクリアすれば、EU加盟国すべてで適用できるような形になります。
EUの法律には、EU法の中にある法律で医療機器指令(Medical Device Directive、MDDといわれる)があります
2020年5月からは、医療機器規則(Medical Device Regulation、MDRといわれる)になる予定です。
規則というのは、指令よりも一段厳しい法律です。
指令は加盟国で採用するかどうか決める裁量の部分がありましたが、規則になると、加盟国はすべての内容をそのまま採用することになります。その分、内容が細分化されていく可能性がありますので、難しくなる可能性もあります。
次に、大きな市場であるアメリカになります。
アメリカには、連邦法の中にある食品医薬品化粧品法(Food、Drug、and Cosmetic Act、FD&CA(FDC法、FD&C法などとも)といわれる。Actは、法という意味。)という法律があります。
日本以外では、欧州地域とアメリカの法律をクリアすることで、先進国のほとんどの国をカバーできることになります。
その他、アジア、ロシア、中東、オセアニア、南米、アフリカなどの後進国も含めた地域がありますが、それぞれの国の法律をクリアしていくしかありません。
しかし、後進国については、先進国ほどの厳しい規制がないことが多いので、欧州とアメリカの規制をクリアできれば、その資料などを使い回して対応できる、と考えていいと思います。
ですが、法律があるのは間違いないので、その国の法律の中で医療機器の法律はどういう名称(どの項目)で、どこに記載があって、どういう内容か、を確認するところからスタートすることになりますので、なにもせずに販売することはできません。
したがって、医療機器の製造販売は非常に煩雑なビジネスになっており、参入障壁が大きいといえます。